寒い冬、薪がパチパチと燃える音とゆらめく炎に癒されながら、自然のぬくもりに包まれる時間。
そんな贅沢なひとときを自宅で楽しめるのが薪ストーブです。
しかし、「薪ストーブに憧れるけれど、どれを選べばいいかわからない」「日本製の薪ストーブも気になる」といった悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか?
本記事では、自宅用薪ストーブの魅力や選び方を解説し、日本製を含めたおすすめメーカーとモデルを厳選してご紹介します。
薪ストーブの導入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
- 薪ストーブのメリット・デメリット
- 薪ストーブの選び方
- 薪ストーブのおすすめメーカー
- 薪ストーブのおすすめモデル
- 薪ストーブの使い方
自宅用薪ストーブとは

薪ストーブとは、鋳鉄または鋼板製の密閉された箱型の本体の中で、薪を燃焼させる暖房器です。
その中でも自宅用薪ストーブは、室内に据え置き型のものを指します。
▼「薪ストーブに最適な薪の種類を知りたい」方は下記をご覧ください。
▼「狭い空間に使える薪ストーブを知りたい」方は下記をご覧ください。
自宅用薪ストーブのメリット
自宅用薪ストーブのメリットは4つあります。
それぞれについて解説します。
- メリット①|インテリア性が高い
- メリット②|リラックスできる
- メリット③|料理に使える
- メリット④|災害時に強い
メリット①|インテリア性が高い

薪ストーブは、一般的な暖房器具とは異なり多様なデザインのものが存在します。
暖房としてだけではなく、オシャレなインテリアとして部屋の印象をアップできます。
メリット②|リラックスできる

炎の揺らぎには癒しの効果があるといわれています。
薪ストーブの前に座り、炎の揺らぎを眺めながらゆっくり過ごす時間は最高のリラックスタイム。
メリット③|料理に使える

薪ストーブの熱や炎を上手に使って、部屋を暖めながら料理もできます。
煮込み料理のお肉はとろけるように柔らかく、ピザやグリル料理はこんがり仕上がります。
▼「薪ストーブ料理のレシピを知りたい」方は下記をご覧ください。
メリット④|災害時に強い

地震や災害でライフラインがストップした場合でも、薪があれば暖をとれるので安心です。
▼「燃焼効率の高い薪ストーブを知りたい」方は下記をご覧ください。
自宅用薪ストーブのデメリット
薪ストーブのデメリットは、2つあります。
- デメリット①|初期費用が高い
- デメリット②|維持コストがかかる
▼「薪ストーブで後悔しないコツを知りたい」方は下記をご覧ください。
デメリット①|初期費用が高い

薪ストーブ本体、炉代、煙突などの購入・設置工事費用をすべて含めると100万円前後かかってしまうことも珍しくありません。
▼「薪ストーブ本体や設置費用について知りたい」方は下記をご覧ください。
▼「薪ストーブの煙突について知りたい」方は下記をご覧ください。
デメリット②|維持コストがかかる
薪ストーブの維持コストは、以下の3点です。
- 薪代:約10万円/月
- 薪棚代:1万円/個
- メンテナンス費用:4~7万円/年
▼「お得に手に入る薪のおすすめを知りたい」方は下記をご覧ください。
▼「薪棚のおすすめを知りたい」方は下記をご覧ください。
自宅用薪ストーブの選び方
自宅用薪ストーブの選び方は下記の3つがあります。
それぞれについて解説します。
- 選び方①|暖房方式
- 選び方②|素材
- 選び方③|燃焼方式
選び方①|暖房方式
暖房方式には2種類あります。それぞれについて解説します。
- 暖房方式①|輻射式
- 暖房方式②|対流式
▼「効率よく空間を暖めるコツを知りたい」方は下記をご覧ください。
暖房方式①|輻射式

輻射式は、薪ストーブ本体を温め蓄えた熱を放出する方式で薪ストーブ定番のタイプです。
- メリット
- 遠赤外線効果で芯から温まる
- 天板で料理ができる
- デメリット
- 広く暖めるのに時間がかかる
- 本体表面での火傷に注意
暖房方式②|対流式

対流式は、薪ストーブの燃焼室と側面の間に空気が通ることで暖められた空気が部屋全体へ広がっていく方式です。
- メリット
- 広い空間を早く温められる
- 高温になりにくいため火傷の危険性が低い
- デメリット
- 芯から温まりにくい
- 天板で料理をするのは難しい
選び方②|素材
自宅用薪ストーブの素材は2種類あります。
それぞれについて解説します。
- 素材①|鋼板(こうはん)
- 素材②|鋳物(いもの)
素材①|鋼板(こうはん)

鋼板は、一枚板の鉄板を加工して成型されます。
メリットとデメリットは下記の通りです。
- メリット
- 着火から安定燃焼までが早い
- 温度変化に強いため、高温で燃えやすい針葉樹も燃やせる
- デメリット
- 火が消えると冷めやすい
- 凝ったデザインが少ない
- 輻射熱による遠赤外線効果が低い
素材②|鋳物(いもの)

鋳物は、型の中に溶かした金属を流し固めて成型されます。
メリットとデメリットは下記の通りです。
- メリット
- 火が消えても冷めにくい
- 凝ったデザインが多い
- 遠赤外線効果で身体の芯まで温まる
- デメリット
- 本体が温まるのに時間がかかる
- 急激な温度上昇により割れてしまうので注意
選び方③|燃焼方式
燃焼方式は下記の2通りあります。
それぞれについて解説していきます。
- 燃焼方式①|触媒方式
- 燃焼方式②|非触媒方式
▼「燃焼効率の高い薪ストーブを知りたい」方は下記をご覧ください。
燃焼方式①|触媒方式

触媒方式は、触媒(キャタリックコンバスター)を通すことにより残りの可燃ガスを燃焼させる方式のことです。
一次燃焼で燃えきらずに煙として排出された可燃ガスを触媒に通すことで、90%を再燃焼させることができます。
排気のクリーンさを重視したい方におすすめです。
燃焼方式②|非触媒方式
非触媒方式は、空気の取入口を複数確保することにより残りの可燃ガスを燃焼させる方式のことで、2種類あります。
- 種類①|クリーンバーン燃焼
- 種類②|リーンバーン燃焼
種類①|クリーンバーン燃焼

一つのスペース内で二次燃焼まで行います。
そのため構造がシンプルになり、ストーブのメンテナンスも簡単です。
種類②|リーンバーン燃焼

一次燃焼と二次燃焼でスペースが分かれています。
そのため構造はクリーンバーン燃焼よりも複雑ですが、触媒方式に次ぐ燃焼効率を発揮できます。
薪ストーブのおすすめメーカー3選
薪ストーブのおすすめメーカーは下記の通りです。
それぞれの特徴について解説します。
- メーカー①|ドブレ
- メーカー②|ダッチウエスト
- メーカー③|ホンマ製作所
メーカー①|ドブレ

ドブレの薪ストーブは、“炎が主役”というコンセプトから生まれた飾りのない大きなフロントウィンドウが特徴です。
鋳物そのものの風合いを生かした精度の高い製品は、優れた製造技術をもつ鋳物専門メー力一だからこそ実現できたものです。
また、べルギー環境省から承認を受けた独自のクリーンバーン方式(二次燃焼)も特徴のひとつです。
メーカー②|ダッチウエスト

ダッチウエストは、世界で初めてキャタリティックコンバスターを搭載した高性能ストーブのパイオニアです。
どれも高効率な省エネルギーモデルのため、排気がクリーンです。
伝統的なスタイルも優雅なスタイルも幅広く展開しています。
メーカー③|ホンマ製作所

ホンマ製作所は日本製の薪ストーブメーカーとして、豊富なデザインと手頃な価格の薪ストーブを提供しています。
特徴は、キャンプ用にも持ち運びができるバリエーションが充実していることです。
薪ストーブのおすすめモデル3選
自宅用薪ストーブのおすすめモデルは下記3つです。
それぞれについて解説します。
サイズ | 価格 | |
---|---|---|
①ドブレ | W66×D56.5×H76cm | 451,000円 |
②ダッチウエスト | W62.5×D62.1×H75cm | 440,000円 |
③ホンマ製作所 | W58.3×D48.3×H63.4cm | 245,000円 |
おすすめ①|ドブレ 640WD

ドブレ 640WDは、クラシックなデザインと最新技術を融合させた薪ストーブの傑作です。
ベルギーの洗練されたデザインと重厚感のある鋳物製の本体が、どんなインテリアにも調和し、美しい炎を楽しめる大きなアーチ型ガラス窓を備えています。
高効率なクリーンバーン燃焼システムにより、燃焼効率が優れ、環境にも配慮された設計で、長時間快適な暖房効果を提供します。
広い天板はポトフやカレーなどの調理にも最適で、サイドドア付きで薪の補充も簡単に行えます。
高精度な鋳物技術によりメンテナンスも容易で、長く愛用できる薪ストーブとして暖かく快適な暮らしを実現します。
サイズ | 価格 |
---|---|
W66×D56.5×H76cm | 451,000円 |
おすすめ②|ダッチウエスト エンライト

ダッチウエスト エンライトは、触媒を使わずに高効率・低燃費を実現する「リーンバーン燃焼」システムを搭載した革新的な薪ストーブです。
自動車の燃焼技術を応用し、少ない薪で長時間燃焼が可能なため、燃料コストを抑えながらクリーンな排気を実現します。
鋳鉄製の本体が輻射熱を放ち、二重構造の空気層から対流熱を生み出すことで部屋全体を効率よく暖めます。
サイズは3種類、カラーはクラシックブラックとバーモントナイトの2色から選べ、インテリアに合わせてコーディネートできます。
燃費の良さと優れた暖房性能を兼ね備えた、快適な薪ストーブライフを提供する一台です。
サイズ | 価格 |
---|---|
W62.5×D62.1×H75cm | 440,000円 |
おすすめ③|ホンマ製作所 HTC-60TX

HTC-60TXは、効率的な燃焼を実現するバッフルプレートと二次燃焼ノズルを備え、クリーンな排煙を可能にする薪ストーブです。
薪ガードフェンスが安全性を高め、灰トレーにより掃除も簡単に行えます。
三次空気調節レバーによってガラスの汚れを抑え、美しい炎を楽しめる設計になっています。
サイド扉がついているため、正面だけでなく側面からも薪を投入でき、使い勝手が抜群です。
さらに、天板は最大300℃まで加熱でき、小型の鍋ややかんを置いてお湯を沸かすことも可能です。
サイズ | 価格 |
---|---|
W58.3×D48.3×H63.4cm | 245,000円 |
薪ストーブの使い方
薪ストーブの使い方は、下記の通りです。
それぞれについて解説します。
- 手順①|準備をする
- 手順②|ダンパーやレバーを開ける
- 手順③|薪を並べて火を付ける
- 手順④|薪を追加してドアを開ける
- 手順⑤|ドアを閉めて薪を追加する
- 手順⑥|2ダンパーを閉める
▼「効率よく暖める方法を知りたい」方は下記をご覧ください。
手順①|準備をする
薪ストーブを使うにあたり、必要なものは下記の通りです。
- チャッカマン(ライターやマッチでも可)
- 着火剤(新聞紙やいらない紙でも代用可)
- 火のつきやすい、細い針葉樹薪
- 広葉樹薪
▼「お得な広葉樹の薪を知りたい」方は下記をご覧ください。
手順②|ダンパーやレバーを開ける
給気調整レバーやダンパーは、着火する前に全開にします。
新鮮な空気がなければ火は燃えません。
手順③|薪を並べて火を付ける

着火剤を中心に起き、そこに立てかけるように細い針葉樹薪を円錐状に並べたあと、着火剤にチャッカマンなどで火をつけます。
少しすると細い針葉樹薪に火が移って燃え始めます。
手順④|薪を追加してドアを開ける
火の勢いがあるうちに、小さめの広葉樹薪を追加します。
火のまわりが良くなるようにドアのすき間を数ミリ開けて空気を取込みそのまま燃やし続けます。
手順⑤|ドアを閉めて薪を追加する
薪に十分火が回ったらドアを閉めてしばらく燃やした後、ゆっくりとドアを開けて大きめの広葉樹薪を追加していきます。
大きい薪を入れたら再びドアを閉めて燃やします。
手順⑥|ダンパーを閉める
薪ストーブに取り付けている温度計の温度が200℃以上になったらダンパーを閉めます。
230℃を超えたら、給気調整レバーを使いましょう。
まとめ
寒い冬、薪がパチパチと燃える音とゆらめく炎に癒されながら、自然のぬくもりに包まれる時間。
そんな贅沢なひとときを自宅で楽しめるのが薪ストーブです。
しかし、「薪ストーブに憧れるけれど、どれを選べばいいかわからない」「日本製の薪ストーブも気になる」といった悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか?
本記事では、自宅用薪ストーブの魅力や選び方を解説し、日本製を含めたおすすめメーカーとモデルを厳選してご紹介しました。
薪ストーブの導入を検討している方はぜひ参考にしましょう!
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