室内用の小型薪ストーブのおすすめ3選│煙突の必要性も解説

薪の活用法

寒い冬を暖かく過ごすために、薪ストーブは昔ながらの魅力と高い暖房効果を兼ね備えたアイテムです。

特に狭い室内用の小型薪ストーブは、初心者や都市部に住む方にも人気があります。

しかし薪ストーブを検討するとき、煙突の必要性選び方に不安を感じる方も多いのではないでしょうか。

本記事では、室内用の小型薪ストーブを選ぶポイントメリットを分かりやすく解説し、さらにおすすめを3つ紹介します。

初心者でも安心して薪ストーブのある暮らしを始められる内容ですので、ぜひ最後までご覧ください!

この記事でわかること
  • 室内用の薪ストーブと暖炉の違い
  • 小型薪ストーブを選ぶメリット
  • 室内用の薪ストーブの選び方
  • おすすめの小型薪ストーブ3選
  • 後悔しない薪ストーブの使い方

▼「小型に限らず室内用薪ストーブについて知りたい」方は下記をご覧ください。

室内用の薪ストーブと暖炉の違い

薪ストーブ暖炉にはいくつかの違いがあります。

それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。

  • 違い①│設置場所
  • 違い②│煙突の必要性
  • 違い③│扉の有無
  • 違い④│暖かさ

違い①│設置場所

薪ストーブと暖炉は、設置場所に違いがあります。

  • 薪ストーブ
    • 小型の薪ストーブを選べば、種類によっては10㎡ほどの狭い部屋から薪ストーブを導入できます。
  • 暖炉
    • 壁に組み込む形で設置するため、建築の設計段階から取り入れる必要があります

参考に、平均的サイズの薪ストーブにおける暖房面積は以下の通りです。

薪ストーブのサイズ暖房面積
幅50㎝×奥行60㎝×高さ1m30〜170㎡
幅80㎝×奥行50㎝×高さ70㎝60〜110㎡

薪ストーブのメーカーによっても暖房範囲は異なるため、使用する部屋が十分に暖まるサイズや性能のものを選ぶようにしましょう。

▼「薪ストーブの選び方をもっと知りたい」方は下記をご覧ください。

違い②│煙突の必要性

薪ストーブと暖炉は、煙突の必要性にも違いがあります。

  • 薪ストーブ
    • 比較的自由度が高く、煙突を設置できる場所であればさまざまな空間に導入可能です。
  • 暖炉
    • 煙突の設置ができない場合は、薪ではなくガス式やエタノール式の暖炉があります。

▼「煙突についてもっと詳しく知りたい」方は下記をご覧ください。

違い③│扉の有無

薪ストーブと暖炉の大きな違いの一つが、扉の有無です。

  • 薪ストーブ
    • 多くの場合、金属製の扉が付いており燃焼室が完全に密閉されています。
    • 耐熱ガラスを通して火の様子を楽しむことも可能です。
  • 暖炉
    • 一般的にオープンな構造が多く、扉がない場合がほとんどです。
    • 直接火を眺めながらその暖かさを楽しむことができます。

違い④│暖かさ

次に、それぞれの暖かさについて見ていきましょう。

  • 薪ストーブ
    • 密閉された構造により、薪の燃焼効率が高く放熱量も大きいです。
    • 部屋全体を素早く暖めることができます。
    • ストーブ表面からの輻射熱で長時間にわたって安定した暖かさを提供します。
  • 暖炉
    • 炎を楽しむことが主目的なので暖房性能は副次的な要素とされています。
    • 暖かさが煙突を通じて外に逃げるため、広い空間を暖めるのには向いていません

▼「効率よく暖める方法を知りたい」方は下記をご覧ください。

室内用の小型薪ストーブを選ぶメリット

室内用の小型薪ストーブを選ぶメリットは以下の通りです。

  • メリット①|安く抑えられる
  • メリット②|狭い空間にも使える
  • メリット③|部屋に圧迫感を生まない

メリット①|安く抑えられる

サイズが小さい分、価格を安く抑えることができます

薪ストーブ導入にかかる初期コストを抑えることができるので初めての薪ストーブデビューにぴったりです。

▼「薪ストーブ導入にはどのくらいコストかかるか知りたい」方は下記をご覧ください。

メリット②|狭い空間にも使える

一般的な薪ストーブは30㎡以上の空間を暖めるように設計されているので、それより狭い空間だと暑くなる可能性があります。

小型の薪ストーブであれば、狭い空間でも適切な温度に暖めることができます

メリット③|部屋に圧迫感を生まない

薪ストーブが小さいと部屋に圧迫感を生むことなく、インテリアの一つとして楽しむことができます

室内用薪ストーブの選び方

自宅用薪ストーブの選び方について解説します。

  • 選び方①|暖房方式
  • 選び方②|素材
  • 選び方③|燃焼方式
  • 選び方④|デザイン

選び方①|暖房方式

暖房方式には2種類あります。それぞれについて解説します。

①輻射式②対流式
メリット身体が芯から温まる
天板で料理ができる
広い空間を早く温められる
火傷の危険性が低い
デメリット広い空間を暖めるのに時間がかかる
本体表面が高温になるため火傷に注意
芯から温まりにくい
天板で料理をするのは難しい

▼「効率よく空間を暖めるコツを知りたい」方は下記をご覧ください。

暖房方式①|輻射式

輻射式は、薪ストーブ本体を温め蓄えた熱を放出する方式で薪ストーブ定番のタイプです。

  • メリット
    • 遠赤外線効果で身体が芯から温まる
    • 天板に鍋を置いて料理ができる
  • デメリット
    • 広い空間を暖めるのに時間がかかる
    • 本体表面が高温になるため火傷に注意

暖房方式②|対流式

対流式は、薪ストーブの燃焼室と側面に空間を作り、その空間に室内空気が通ることで暖められた空気部屋全体へ広がっていく方式です。

  • メリット
    • 広い空間を早く温められる
    • 高温になりにくいため火傷の危険性が低く、壁や家具に近づけられる
  • デメリット
    • 輻射式に比べると芯から温まりにくい
    • 天板はそれほど高温にならないため料理をするのは難しい

選び方②|素材

自宅用薪ストーブの素材は2種類あります。

①鋼板②鋳物
メリット着火から安定燃焼までが早い
温度変化に強い
火が消えても冷めにくい
凝ったデザインが多い
遠赤外線効果が高い
デメリット火が消えると冷めやすい
凝ったデザインが少ない
遠赤外線効果が低い
安定燃焼までに時間がかかる
温度管理には注意が必要

素材①|鋼板(こうはん)

鋼板は、一枚板の鉄板を加工して成型されます。

メリットとデメリットは下記の通りです。

  • メリット
    • 本体が温まりやすいので着火から安定燃焼までが早い
    • 温度変化に強いため、油分が多く高温で燃えやすい針葉樹などを燃やすことも出来る
  • デメリット
    • 火が消えると冷めやすい
    • 凝ったデザインが少ない
    • 鋳物よりも輻射熱による遠赤外線効果が低い

素材②|鋳物(いもの)

鋳物は、型の中に溶かした金属を流し固めて成型されます。

メリットとデメリットは下記の通りです。

  • メリット
    • 火が消えても冷めにくい
    • 型に流し込んで作られるため凝ったデザインが多い
    • 輻射熱による遠赤外線効果も高いため身体の芯まで温まる
  • デメリット
    • ストーブ本体が温まるのに時間がかかる
    • 急激な温度上昇により割れてしまうことがあるので温度管理には注意が必要

選び方③|燃焼方式

燃焼方式は下記の2通りあります。それぞれについて解説していきます。

①触媒方式②非触媒方式②非触媒方式
クリーンバーン燃焼リーンバーン燃焼
排気のクリーンさ
メンテナンスの簡単さ

燃焼方式①|触媒方式

触媒方式は、触媒(フィルターのようなもの)を通すことにより残りの可燃ガスを燃焼させる方式のことで、「キャタリティック燃焼」と呼ばれます。

一次燃焼で燃えきらずに煙として排出された可燃ガスをキャタリティックコンバスターというフィルターのようなものに通すことで、90%を再燃焼させることができます。

排気のクリーンさを重視したい方におすすめです。

燃焼方式②|非触媒方式

非触媒方式は、空気の取入口を複数確保することにより残りの可燃ガスを燃焼させる方式のことで、2種類あります。

クリーンバーン燃焼リーンバーン燃焼
一つのスペース内で二次燃焼まで行います。
そのため構造がシンプルになり、ストーブのメンテナンスも簡単です。
一次燃焼と二次燃焼でスペースが分かれています。
構造は複雑ですが触媒方式に次ぐ燃焼効率を発揮できます。

室内用の小型薪ストーブのおすすめ3選

薪のプロが厳選した、室内用の小型薪ストーブのおすすめを紹介します。

  • ①サトーステンレス 小型薪ストーブ
  • ②ダッチウエスト ベセル
  • ③ケンズメタルワーク タイニー薪ストーブ40
①サトーステンレス②ダッチウエスト③ケンズメタルワーク
200mm411mm320mm
奥行240mm496mm420mm
高さ240mm590mm350mm
重量12kg70kg40kg
暖房面積10㎡~~65㎡10㎡~
価格*145,200円180,000円238,700円
*2025/1時点のものです。

おすすめ①|サトーステンレス 小型薪ストーブ

画像引用元:サトーステンレス

サトーステンレスの小型薪ストーブは、10㎡ほどの狭い空間にも使える世界最小の薪ストーブです。

小型にもかかわらず、しっかり二次燃焼方式なので煙が少なくて安心です。

薪ストーブ自体のサイズが小さい分、必要な薪のサイズも小さくなるので注意しましょう。

200mm
奥行240mm
高さ240mm
重量12kg
暖房面積10㎡~
価格*145,100円
*2025/1時点のものです。
こんな人におすすめ!

とにかくコンパクトさを求めている人に!

おすすめ②|ダッチウエスト ベセル

画像引用元:ダッチウエスト

ベセルは、ダッチウエストの中では最も小柄な薪ストーブです。

ダッチウエストは、鋳物の重厚感のあるデザインと先進の技術による機能性を兼ね備えている人気の薪ストーブメーカーです。

小型とはいえ~65㎡の空間まで暖めることができますし、二次燃焼方式なので煙が少なくて安心です。

燃焼室上部にはクッキングトップがあり、煮込み料理や炒め料理も楽しむことができます

411mm
奥行496mm
高さ590mm
重量70kg
暖房面積~65㎡
価格*180,000円
*2025/1時点のものです。
こんな人におすすめ!

有名な薪ストーブブランドで安心感を得たい人に!

▼「薪ストーブ料理のレシピを知りたい」方は下記をご覧ください。

おすすめ③|ケンズメタルワーク タイニー薪ストーブ40

画像引用元:ケンズメタルワーク

ケンズメタルワークの薪ストーブは、奥行きがしっかりあるので一般的な薪の長さ(40cm)が入ります

薪の確保がしやすいので安心です。

また、小型ながらも二次燃焼方式なので煙が抑えられます

320mm
奥行420mm
高さ350mm
重量40kg
暖房面積10㎡~
価格*238,700円
*2025/1時点のものです。
こんな人におすすめ!

コンパクトさを求めつつ、薪の確保のしやすさも重視した人に!

室内用薪ストーブで後悔しないためのポイント

室内薪ストーブで後悔しないためのポイントは下記です。

  • 薪を確保するルートを決めておく
  • 煙をできるだけ抑えるコツを知っておく
  • 薪ストーブを使い続けるのにかかるコストを知っておく

ポイント①|薪を確保するルートを決めておく

薪ストーブにはたくさんの薪が必要なので、薪を確保できるルートを決めましょう

薪の確保に間に合わないと、寒い冬の日に薪ストーブがつけられません。

一般的に、朝から夜まで薪ストーブを燃やすには1日25kgの薪が必要です。

さらに11月から3月まで薪ストーブを燃やす場合、1年に約4tの薪が必要になります。

▼「薪ストーブに最適な薪の選び方を知りたい」方は下記をご覧ください。

ポイント②|煙をできるだけ抑えるコツを知っておく

煙が多いと近所迷惑のリスクがあります。

煙をできるだけ抑えるためには、燃焼効率を高くする必要があります。

  • 広葉樹の薪を使う
    • 木の密度が高いため燃焼効率が高い
  • しっかり乾燥した薪を使う
    • 水分の蒸発使うエネルギーが最低限になり燃焼効率が高い
  • 二次燃焼の薪ストーブを使う
    • 煙の中の可燃ガスまで燃やし尽くすので燃焼効率が高い

▼「広葉樹の薪のおすすめを知りたい」方は下記をご覧ください。

▼「二次燃焼の薪ストーブのおすすめを知りたい」方は下記をご覧ください。

ポイント③|薪ストーブを使い続けるのにかかるコストを知っておく

薪ストーブを使い続けるのにかかるコスト毎年50万円ほどです。

お財布事情と合うかを事前にチェックしましょう。

  • 薪代:約10万円/月
  • 薪棚代:1万円/個
  • メンテナンス費用:4~7万円/年

▼「コストをもっと詳しく知りたい」方は下記をご覧ください。

まとめ

この記事では、室内用の小型薪ストーブについて紹介しました。

小型の薪ストーブを選べば10㎡ほどの狭い部屋から薪ストーブを導入できます。

空間に合わせて最適な薪ストーブで楽しみましょう!

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