薪置き場に最適な薪棚のおすすめ│屋根付き、自作する方法も

薪の作り方

薪ストーブや焚き火を楽しむ方にとって、薪の保管場所は重要なポイントです。

適切な薪置き場を確保することで薪を効率的に乾燥させ品質を維持するだけでなく、スペースを有効活用することができます。

本記事では、薪置き場に最適な薪棚の種類を解説するとともに、市販のおすすめ商品選び方のポイント自作する方法まで詳しくご紹介します。

初心者からDIY愛好者まで、どなたでも役立つ内容になっていますので、ぜひ最後までお読みください。

この記事でわかること
  • 薪置き場の種類
  • 市販の薪棚の選び方
  • 市販の薪棚おすすめ4選
  • 屋根付き薪棚を自作する方法

▼「キャンプ場で使える薪ラックについて知りたい」方は下記をご覧ください。

薪置き場の種類

薪を効率よく保管し、良質な薪を維持するためには適切な置き場を選ぶことが重要です。

以下では、薪置き場の代表的な種類を4つ紹介します。

それぞれの特徴やメリット・デメリットを詳しく解説します。

メリットデメリット
①雨晒しで並べる設置コストがかからない
簡単に設置・移動が可能
雨や湿気による薪の劣化が進む
②軒下に並べる雨から薪を守れる
乾燥が進みやすい。
屋根のあるスペースを有効活用できる
大量の薪を保管しにくい
スペースがない場合は利用できない
③市販の薪棚に並べる薪が均等に乾燥する
薪が劣化しにくい
おしゃれ
購入コストがかかる
④自作した薪棚に並べる自分のニーズに合わせてカスタマイズ可能
材料次第でコストを抑えられる
手間と時間がかかる
設計が不十分だと耐久性に問題が出る
必要な工具が揃っていないとコストが高くなる

▼「薪置場に並べる広葉樹薪のおすすめランキングを知りたい」方は下記をご覧ください。

種類①|雨晒しで並べる

雨晒しで薪を並べる方法は、最もシンプルでコストがかからない置き場の形態です。

薪を直接地面に並べる、あるいは地面に近い場所に置くだけで済みます。

  • メリット
    • 設置コストがかからない。
    • 簡単に設置・移動が可能。
  • デメリット
    • 雨や湿気による薪の劣化が進む。
    • 薪が乾燥しにくく、火付きが悪くなることがある。
    • 地面からの湿気でカビが発生するリスクが高い。

▼「雨晒しによる薪への影響を知りたい」方は下記をご覧ください。

種類②|軒下に並べる

軒下に薪を並べる方法は、雨を避けながら保管できるため、雨晒しに比べて薪の品質を保ちやすいのが特徴です。

  • メリット
    • 雨から薪を守れる。
    • 軒下の風通しが良ければ、乾燥が進みやすい。
    • スペースを有効活用できる。
  • デメリット
    • スペースが限られるため、大量の薪を保管しにくい。
    • 軒下のスペースがない場合は利用できない。

種類③|市販の薪棚に並べる


画像引用元: 楽天市場

市販の薪棚を利用して薪を保管する方法は、多くの家庭で人気の選択肢です。

薪棚は、薪が乾燥しやすいよう設計されているため効率的な保管が可能です。

  • メリット
    • 設計がしっかりしており、薪が均等に乾燥する。
    • 地面から離して保管できるため、湿気やカビの影響を受けにくい。
    • 美観を損なわず、庭や軒下に設置しやすいデザインが多い。
  • デメリット
    • 購入コストがかかる。
    • サイズやデザインによっては設置スペースが限られる。

種類④|自作した薪棚に並べる

DIYで薪棚を自作する方法は、コストを抑えながら自分の用途に合った薪置き場を作りたい人におすすめです。

  • メリット
    • 自分のニーズに合わせてカスタマイズ可能。
    • 材料次第でコストを抑えられる。
    • 作る過程が楽しめる。
  • デメリット
    • 作成に手間と時間がかかる。
    • 設計が不十分だと耐久性に問題が出る。
    • 必要な工具が揃っていないとコストが高くなる。

市販の薪棚の選び方

市販の薪棚を活用することで、手軽に最適な薪置き場を確保できます。

薪棚を選ぶ際のポイントは下記の4点です。

それぞれについて解説していきます。

  • ポイント①|耐久性のある素材か
  • ポイント②|サイズと容量が適切か
  • ポイント③|屋根付きか
  • ポイント④|薪のサイズが合うか

ポイント①|耐久性のある素材か

薪棚は、木製または金属製が多いです。

耐久性のある素材を選ぶことで、薪を雨や雪から守り長期間にわたって使用できるようになります。

木製と金属製のそれぞれのメリット・デメリットは以下です。

木製メリット・デメリット
  • メリット
    • 値段が安い
    • 軽いので移動させやすい
  • デメリット
    • 腐りやすい(防腐処理されているかチェック)
    • 重さに弱い
【金属製】メリット・デメリット
  • メリット
    • 重さに強い
  • デメリット
    • 錆びやすい(メッキや塗装で被うことで錆防止)
    • 値段が高い
    • 重いので移動させにくい

ポイント②|容量が適切か

使用する薪の量に基づいて、適切な容量の薪置き場を選ぶ必要があります。

広葉樹薪24kg(3束分)で冬1日分の量です。

毎日薪ストーブを使う場合、4ヶ月分の薪は3t(広葉樹薪370束分)です。

ポイント③|屋根付きか

薪置き場は、雨水や直射日光から薪を保護するための屋根を備えていることが望ましいです。

ポイント④|薪のサイズと合うか

薪棚の奥行きよりも薪の長さが短い場合、形状によってはパイプとパイプの間から薪が落ちてしまう可能性があるので注意しましょう。

市販の薪棚おすすめ4選【屋根付きも】

市販の薪棚でおすすめなのは以下4つです。

それぞれのスペックについて解説していきます。

①ファイヤーサイド ログラック 大②EARTH & FOREST ログラック L③ウッド ストレージ ブリュージュ④PLOW アイアンログラック 小
素材スチールコールテン鋼スチール
重さ10.0kg10.2 kg250.0kg8.52kg
サイズW246×D34×H125cmW125×D34.5×H124cm​W380×D74×H186cmW93×D34.5×H105cm
屋根あり(別売り)なしありなし
値段*17,980円11,000円430,000円6,600円
*2025/1時点のものです。

おすすめ①|ファイヤーサイド ログラック 大


画像引用元: 楽天市場

薪ストーブ商品やアウトドア商品で有名な、ファイヤーサイドの薪棚です。

鉄製なので頑丈です。黒塗装により錆びにくい加工がされています。

大容量なので、薪ストーブ用の薪の保管におすすめです。

素材鉄(黒塗装仕上げ)
本体の重さ10.0kg
サイズ幅2460×奥行340×高さ1250mm
屋根あり(別売り)
値段*17,980円
*2025/1時点のものです。

おすすめ②|EARTH & FOREST ログラック L


画像引用元: 楽天市場

楽天市場のラック・スタンドランキングで1位を獲得したこともある人気商品です。

スチールは鉄に炭素を含ませることで強度を向上させている素材なので、鉄製よりもさらに頑丈さが期待できます。

大容量なので、薪ストーブ用の薪の保管におすすめです。

素材スチール製
本体の重さ10.2 kg
サイズ幅1250×奥行345×高さ1240mm​
屋根なし
値段*11,000円
*2025/1時点のものです。

おすすめ③|ウッド ストレージ ブリュージュ


画像引用元: 楽天市場

サビが育つ過程を楽しむ、受注生産品のおしゃれな薪ラックです。

屋根つきで非常に汎用性が高いです。

大容量なので、薪ストーブ用の薪の保管におすすめです。

素材コールテン鋼
本体の重さ250.0kg
サイズ幅3800×奥行740×高さ1860mm
屋根あり
値段*430,000円
*2025/1時点のものです。

おすすめ④|PLOW アイアンログラック 小


画像引用元: 楽天市場

薪割り機で人気のプラウから出ている薪ラックです。

スチールは鉄に炭素を含ませることで強度を向上させている素材なので、鉄製よりもさらに頑丈さが期待できます。

小サイズなので、頻繁に焚き火をするキャンパーにおすすめです。

素材スチール製
本体の重さ8.52kg
サイズ幅930×奥行345×高さ1050mm
屋根なし
値段*6,600円
*2025/1時点のものです。

屋根付き薪棚を自作する方法

薪置場は、自作することができます

自作することで、完成品の薪棚を購入するよりも安くできることはもちろん、薪の量や使えるスペースにあわせて自由に大きさを決めることができます。

おすすめの方法は下記4つです。

それぞれについて必要な材料や作り方について解説していきます。

  • 方法①|キットで作る
  • 方法②|パレットと農業用ビニールで作る
  • 方法③|木材で作る
  • 方法④|単管パイプで作る

それぞれの方法を「簡単さ」「おしゃれさ」「コスト」で比較すると以下のようになります。

コストについては目安として参考にしてください!

簡単さ自由度おしゃれさコスト
① キット25,965円
② パレットと農ビ6,000円
③ 木材9,575円
④ 単管パイプ24,920円

方法①|キットで作る



画像引用元: 楽天市場

ファイヤーサイドから販売されている「2×4ログラック」は、薪を支える木材部分(2×4材)を自分でホームセンター等で購入して、商品に含まれるパイプや固定器具と組み合わせて完成させるものです。

2×4材とは

2×4材(ツーバイフォー材)とは、アメリカの建築工法である2×4工法に使用される木材の規格サイズです。

厚さが2インチ(50.8mm)、幅が4インチ(101.6mm)であることからこの名前が付けられました。

乾燥の工程上、実際は厚さが約1.5インチ(38.1mm)、幅が約3.5インチ(88.9mm)で規格化されています。

薪の量や設置場所のスペースにあわせて、木材の長さを自由に決められます。

付属の説明書に組み立て方が詳しく記載されているので、DIY初心者の方でも安心です。

屋根(「ルーフキット」)もオプションとして販売されています。

2×4ログラックのサイズ展開
  • 30cm薪用
    • 高さ固定:16,390円
    • 高さスライド可能:19,250円
  • 40cm薪用
    • 高さ固定:16,390円
    • 高さスライド可能:19,250円

必要な材料は下記の通りです。

外に置くものなので、腐らないように2×4材には防腐剤を塗るのをおすすめします!

材料名単価数量合計
2×4ログラック16,390 – 19,250円116,390 – 19,250円
ルーフキット3000円13,000円
2×4材(130cm)500円24,000円
防腐剤(1L)1,000円11,000円
合計25,965 – 28,825円

必要な道具は下記の通りです。

インパクトドライバーは、ネジ(ビス)締めを自動でおこなえる電動工具のことです。

値段は高いですが、汎用性が高いので購入する価値ありです!

メーカーによって様々な金額があります。

ハケは防腐剤を塗るのに使います。

道具名単価数量合計
インパクトドライバー15,000円115,000円
ハケ100円1100円
合計15,100円

方法②|パレットと農業用ビニールで作る

パレットのうえに薪を並べて、上から農業用ビニールを被せる方法です。

パレットは物流に用いる荷物を載せるための台のことで、農業用ビニールはビニールハウスに用いられているものです。

材料費は安く抑えられて、さらに工具を使うことなく簡単に作れる一方で、パレットのサイズに縛られるため自由度が少なく、薪が崩れやすいのが難点です。

材料名単価数量合計
パレット2,000円24,000円
農業用ビニール2,000円12,000円
合計6,000円

方法②|木材で作る

木材を使って一から自分でDIYする方法です。

作るのは大変ですが自由度がかなり高いので、薪の量やスペースの広さに合わせて好みの薪置場を作ることができます。

手順は下記の通りです。

それぞれについて解説していきます!

  • 手順①|材料と道具を準備する
  • 手順②|束石を置く
  • 手順③|土台の木材を組む
  • 手順④|防腐剤を塗る
  • 手順⑤|波板を打ち付ける

手順①|材料と道具を準備する

必要な材料は下記の通りです。

材料名単価数量合計
束石400円41,600円
2×4材(130cm)500円84,000円
2×4材(30cm)115円91,035円
波板(130×30cm)1,500円11,500円
コーススレッド 65mm10円28~360円
傘釘10円880円
防腐剤(1L)1,000円11,000円
合計9,575円

波板」とは名前の通り波のような形をした屋根材で、表面を波状にすることで強度を増しており、1平方メートル当たり1kgと非常に軽くて丈夫です。

コーススレッド」は木材に使うねじの名前で、粗く深いネジ山を持っているので一般的な木ねじよりも強力な締結力・高い保持力が特徴です。

傘釘」は波板を固定するのに使うねじの名前で、頭の部分についた傘がついていて雨を通しにくくしています。

必要な道具は下記の通りです。

材料名単価数量合計
インパクトドライバー15,000円115,000円
金槌1,000円11,000円
ハケ100円1100円
合計26,100円

手順②|束石を置く

薪置場が倒れないように、土台として束石(つかいし)を置きます。

手順③|土台の木材を組む

2×4材を、コーススレッド(ねじ)とインパクトドライバーを使って組んでいきます。

手順④|防腐剤を塗る

木材が腐らないように防腐剤を塗ります。

手順⑤|波板を打ち付ける

傘釘とトンカチを使って、波板と2×4材に打ち付けていきます。

インパクトドライバーの先をドリルにして、先に穴を開けておくと楽に打てます。

方法③|単管パイプで作る

単管パイプとは、工事現場でよく用いられる直径が48.6mmの鋼材のことです。

薪置場は木材のイメージが強いですが、単管パイプを使うことで強度がかなり高い薪置場が作れます。

単管パイプ同士の接合も、個人的には木材にネジを打つより簡単だと思っています!

ただ、木材と比べると強度が高い分コストはかかってしまいます

単管パイプで薪置場を作る手順は下記の通りです。

それぞれについて解説していきます!

  • 手順①|材料と道具を準備する
  • 手順②|支柱台を置く
  • 手順③|単管パイプを組む
  • 手順④|単管パイプと2×4材を組む
  • 手順⑤|波板を打ち付ける

手順①|材料と道具を準備する

必要な材料は下記の通りです。

材料名単価数量合計
2×4材(0.5m)115円4460円
単管パイプ(0.5m)500円42,000円
単管パイプ(2m)1,200円1012,000円
支柱台600円42,400円
コーススレッド 65mm10円880円
直交クランプ200円244,800円
垂木クランプ200円81,600円
波板1,500円11,500円
傘釘10円880円
合計24,920円

直交クランプは、直交する単管パイプ同士を固定することができる金属の部品のことです。

インパクトドライバーを使ってネジを閉めることで、しっかり固定できます。

垂木クランプは、単独のクランプにL字型の枠が付いたような形状をしており、枠のねじ穴にビス止めすることで木材を固定できる部品です。

必要な道具は下記の通りです。

材料名単価数量合計
インパクトドライバー15,000円115,000円
金槌1,000円11,000円
合計16,000円

手順②|支柱台を置く

薪置場が倒れないように、土台として束石を置きましょう。

手順③|単管パイプを組む

単管パイプを、直行クランプとインパクトドライバーを使って組んでいきます。

手順④|単管パイプと2×4材を組む

単管パイプに、垂木クランプをインパクトドライバーを使って取り付けます。

垂木クランプの穴にコーススレッドを通して、2×4材をインパクトドライバーで取り付けていきます。

手順⑤|波板を打ち付ける

2×4材に対して、傘釘とトンカチを使って波板を打ち付けていきます。

インパクトドライバーの先をドリルに

まとめ

薪ストーブや焚き火を楽しむ方にとって、薪の保管場所は重要なポイントです。

適切な薪置き場を確保することで薪を効率的に乾燥させ品質を維持するだけでなく、スペースを有効活用することができます。

本記事では、薪置き場に最適な薪棚の種類を解説するとともに、市販のおすすめ商品選び方のポイント自作する方法まで詳しくご紹介しました。

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