薪割りはキャンプ愛好者にとって欠かせないスキルですが、そのためには適切な道具が必要です。
その中でもバトニングナイフは、初心者から上級者まで幅広い方に愛用される便利なツール。
この記事では、バトニングの基礎知識から、薪割りに最適なバトニングナイフを選ぶポイント、さらに薪のプロが厳選したおすすめ商品を詳しく紹介します。
これを読めば、自分にぴったりのバトニングナイフを見つけることができ、薪割りが一段と楽しく快適になること間違いなしです。
- バトニングとは何か
- バトニングに必要な道具
- バトニングナイフの選び方
- おすすめのバトニングナイフ5選
- バトニングの実践手順
- バトニングナイフを買える場所
バトニングとは?メリットは?

バトニングとは、ナイフと棒を使って薪を割る技術のことです。
ナイフの背に薪を当て棒で叩くことで簡単に薪を割ることができます。
バトニングで薪を細くすることで火付きを良くすることができます。
バトニングに必要な道具
バトニングには、以下の3つの道具が必要です。
それぞれについて解説します。
- 道具①|バトニングナイフ
- 道具②|バトニング棒
- 道具③|バトニング台(薪割り台)
道具①|バトニングナイフ

画像引用元: 楽天市場
バトニングナイフとは、バトニングに適したナイフのことです。
大きな薪を割るのであれば斧や鉈を使ったほうが便利ですが、既に割られている薪をさらに割りたい場合はバトニングナイフのほうが楽です。
バトニングナイフや斧や鉈に比べて軽いので、筋力に自信のない方でも扱いやすく、持ち運びにも便利です。
斧や鉈との違いは、下記表の通りです。
ナイフ | 斧 | ナタ | |
---|---|---|---|
用途 | 小型の薪割り | 中〜大型の薪割り | 中型の薪割り |
特徴 | いわゆるナイフの形 | 長い柄を持ち、刃はクサビ形 | 刃がナイフより広く、全体のサイズは斧より小さい |
メリット | 持ち運びしやすい | 大型の薪を効率良く割れる | 持ち運びしやすい |
デメリット | 中〜大型の薪には向かない 耐久性が斧やナタより低い | 持ち運びしにくい 初心者には扱いが難しい | 大型の薪には向かない 切断力は斧ほど強くない |
道具②|バトニング棒
バトニング棒は、ナイフの背を叩くために使用します。
固くて丈夫な広葉樹の薪を使うのが、準備しやすいのでおすすめです。
▼「広葉樹のおすすめを知りたい」方は下記をご覧ください。
▼「広葉樹の薪の種類について詳しく知りたい」方は下記をご覧ください。
道具③|バトニング台(薪割り台)

(画像引用元: 楽天市場 )
バトニング台(薪割り台)は、薪を安定させるために使用します。
ボコボコした地面をそのまま使うと不安定で割りづらいですが、バトニング台を使うと安定して割りやすくなります。
地面や斧自体を痛めず、薪の仕上がりも綺麗になります。
バトニングナイフを選ぶポイント
バトニングナイフを選ぶポイントは下記5つです。
- ポイント①|刃の長さ
- ポイント②| 刃の厚さ
- ポイント③|刃の形状
- ポイント④|素材
- ポイント⑤|構造
ポイント①|刃の長さ
割りたい薪の太さよりも刃が長いものを選びましょう。
刃の長さが薪の太さを上回っていないとうまく割ることができません。
ポイント②| 刃の厚さ
刃の厚みがあるほど強度が高く、薪を割りやすくなります。
理由は、刃の厚みにより薪を広げるようにして割れるためです。
薄い刃の場合、ナイフが抜けなくなることもあるので注意しましょう。
ポイント③|刃の形状
刃の形状には6種類ほどありますが、バトニング用には「スカンジ」「コンベックス」の2種類がおすすめです。

- スカンジ
- 薪割りに適しており、さらに研ぎやすいという特徴を持っているため、初心者におすすめです。
- コンベックス
- 刃が強く、スカンジよりもさらに薪割りしやすいですが、刃に丸みがあるため研ぎにくくベテランキャンパーの方におすすめです。
ポイント④|素材
刃の素材には「ステンレス」「カーボン」の2種類あります。
- ステンレス
- サビに強いのでメンテナンスが楽な一方、軽量なので薪割りに力が要ります。
- カーボン
- 切れ味がよいので薪割りがしやすいですが、サビやすいため定期的にメンテナンスをする必要があります。
ポイント⑤|構造
ナイフの構造は3種類ありますが、薪割りに最適なのはシースナイフです。

- シースナイフ【おすすめ】
- 固定刃で鞘(さや/シース)に収めておくタイプ。
- 堅牢性が高く、木を切るなどのハードな使用にも耐える。
- フォールディングナイフ
- 折りたんでコンパクトに携帯できるタイプで、安全性も高い。
- マルチツールナイフ
- 缶切りや栓抜きなど多機能を備えるタイプで非常時に役立つほか、持ち歩くギアを減らせる。
シースナイフにはさらに3種類あり、薪割りに適しているのはフルタングタイプです。
- フルタングタイプ【おすすめ】
- 刃を持ち手で挟む構造
- 刃が折れにくく薪割りに最適
- コンシールドタイプ
- 持ち手で挟まれている刃の面積が少ない構造
- 刃が折れやすいので調理用に最適
- ナロータングタイプ
- 持ち手に開けた穴に刃を差し込むように固定した構造
- 刃が折れやすいので調理用に最適
バトニングナイフのおすすめ5選
薪のプロが厳選したバトニングナイフのおすすめは下記5つです!
おすすめ | 刃の長さ | 刃の厚さ | 刃の形状 | 素材 | 構造 | 価格* |
---|---|---|---|---|---|---|
①モーラナイフ コンパニオン ヘビーデューティー | 104mm | 3.2mm | スカンジ | ステンレス/カーボン | シース | 3,190円 |
②モーラナイフ ブッシュクラフト | 109mm | 3.2mm | スカンジ | カーボン | シース | 10,890円 |
③モーラナイフ ガーバーグ | 109mm | 3.2mm | スカンジ | カーボン | シース | 11,550円 |
④SWISS+TECH キャンプナイフ | 122mm | 4.3mm | スカンジ | ステンレス | シース | 2,980円 |
⑤ファルクニーベン A1z サバイバルナイフ | 160mm | 6mm | コンベックス | ステンレス | シース | 45,632円 |
おすすめ①|モーラナイフ コンパニオン ヘビーデューティー

画像引用元: 楽天市場
モーラナイフの代表的なシリーズが、コンパニオンシリーズのヘビーデューティーモデルです。
切れ味とコストパフォーマンスのバランスが絶妙で、特にバトニング初心者の方におすすめです。
コンパニオンシリーズのスタンダードモデルと比較して、ヘビーデューティーモデルは刃が厚いので薪割りがしやすいです。
サビに強いステンレスと切れ味の良いカーボンがあるので、どちらが好みの方を選べます。
刃の長さ | 約104mm |
刃の厚さ | 約3.2mm |
刃の形状 | スカンジ |
素材 | ステンレス/カーボン |
構造 | シースナイフ |
価格* | 3,190円 |
軽量でコスパが良いものを求めている方、バトニング初心者の方におすすめ!
おすすめ②|モーラナイフ ブッシュクラフト

画像引用元: 楽天市場
モーラナイフのブッシュクラフトシリーズは、コンパニオンヘビーデューティーよりも切れ味のよさと研ぎやすさが特徴的です。
コンパニオンヘビーデューティーだと切れ味が物足りない方におすすめです。
刃にはDLCコーティング(Diamond-Like Carbonの略で、主に炭素と水素で構成されるナノレベルの薄膜を金属表面にコーティング)が施されているため非常に硬くなっています。
緊急時にもファイヤースターター等を使用して着火することが可能です。
刃の長さ | 約104mm |
刃の厚さ | 約3.2mm |
刃の形状 | スカンジ |
素材 | カーボン |
構造 | シース |
価格* | 10,890円 |
コンパニオンヘビーデューティーだと切れ味が物足りない方におすすめ!
おすすめ③|モーラナイフ ガーバーグ

画像引用元: 楽天市場
モーラナイフのガーバーグシリーズは、モーラナイフのアウトドアナイフ全ラインナップのなかで、最も強靱で重量感のあるハイエンドモデルです。
ブレードは刃厚3.2mmのフルタング(刃が持ち手全体まで通っている)構造になっており、刃が折れやすく非常に耐久性が高いです。
鋭い切れ味を備えた高品質のカーボンスチールは、1%の炭素を含むことにより長期間にわたって最大の切れ味を発揮するよう研ぎ直しがしやすくなっています。
刃の長さ | 約118mm |
刃の厚さ | 約4.7mm |
刃の形状 | スカンジ |
素材 | スチール |
構造 | シース |
価格* | 11,550円 |
重厚感と切れ味と求めるベテランさんにおすすめ!
おすすめ④|SWISS+TECH キャンプナイフ

画像引用元: 楽天市場
SWISS+TECHのナイフは、モーラナイフに比べて刃の長さや厚さがあるので太めの薪でも割りやすいです。
フルタング(刃が持ち手全体まで通っている)構造になっており、刃が折れやすく非常に耐久性が高いです。
刃を収納するケースは本革で、持ち手も天然木材でできているので、おしゃれさも兼ね備えています。
刃の長さ | 約122mm |
刃の厚さ | 約4.3mm |
刃の形状 | スカンジ |
素材 | スチール |
構造 | シース |
価格* | 2,980円 |
しっかりした刃の長さや厚さが欲しい方、おしゃれなナイフを探している方におすすめ!
おすすめ⑤|ファルクニーベン A1z サバイバルナイフ

画像引用元: 楽天市場
ファルクニーベンのナイフは、刃が丸みを帯びているコンベックス刃のナイフです。
刃が強く、スカンジよりもさらに薪割りしやすいですが、刃に丸みがあるため研ぎにくいので注意です。
値段ははりますが、ベテランにしか使いこなせないコンベックス刃のナイフはキャンパー友達に自慢できること間違いなしです!
刃の長さ | 約160mm |
刃の厚さ | 約6mm |
刃の形状 | コンベックス |
素材 | スチール |
構造 | シース |
価格* | 45,632円 |
コンベックス刃に挑戦したいベテランさんにおすすめ!
バトニングナイフを使った薪割り手順

バトニングナイフを使った薪割り手順は下記の通りです。
- 手順①|斧で割った薪や細めの薪を用意して立てる
- 手順②|立てた薪の上にナイフを当てる
- 手順③|他の薪や木材でナイフの背をたたく

手順①|細めの薪を用意して、薪割り台に立てる

まずはナイフで割る薪を用意します。
薪のサイズの目安として、使用するナイフの刃の長さの半分以下の太さのものを用意するようにしましょう。
もし太すぎる場合は、事前に斧で割って調整しましょう、
柔らかい土の上だと力が分散してうまく割りにくいので、薪割台を使うのがおすすめです。
▼「広葉樹薪のおすすめランキングも合わせて知りたい」方は下記をご覧ください。
▼「薪割り台の選び方を知りたい」方は下記をご覧ください。
手順②|薪の上部にナイフを当てる

薪を立てて、ナイフの刃の根元部分を薪の上部に当てて、刃の先端は薪から出るようにします。
このとき、刃を少し薪に食い込ませておくと割る箇所がズレることなく安定するので、バトニングがやりやすくなります。
手順③|他の薪でナイフの背をたたく

他の薪で薪の真上にあたるナイフの背を少しずつたたき、刃を食い込ませていきます。
ナイフが半分以上入るくらいまで進んだら、叩く位置をナイフの先端側にずらして先ほどよりも少し強くどんどん割り進めます。
半分以上薪が割れてくると、木目に沿って手で引き裂くこともできます。
バトニングナイフを買える場所
バトニングナイフを買える場所は、下記の通りです。
- 場所①|ホームセンター
- 場所②|アウトドアショップ
- 場所③|ネット通販
場所①|ホームセンター
サイズ感などを実物で確認したい、メーカーにこだわりがないという方はホームセンターで購入するのがおすすめです。
主要なホームセンターであれば専用ネット通販サイトが存在するので、そこで事前に調べてから行くと安心です。
参考に、カインズとDCMでは下記のバトニングナイフが販売されていましたよ!
お家で事前に比較できるのが嬉しいポイントですね。
場所②|アウトドアショップ
既にメーカーが決まっていて、かつ実物を見てから購入したい場合はアウトドアショップがおすすめです。
メーカーの公式サイトに取り扱い店舗一覧が載っていることが多いので、どこのアウトドアショップに行くべきか事前に確認しましょう。
例えば、バトニングナイフの主要メーカー「モーラナイフ」であれば、STORE LIST | UPI OUTDOORから取り扱い店舗を確認できます。
場所③|ネット通販
実物を事前に見てから買うことにこだわりが無い方は、様々なメーカーや種類から自由に選ぶことができるネット通販がおすすめです。
バトニングナイフは100均でも買える?
ダイソーには、持ち運び用のケース付きのセラミックナイフが売られています。

ただしバトニングに使うとすぐに刃がダメになってしまうので、バトニングナイフには適していません。
キャンプに持っていく場合は、こちらは食材のカットに使いましょう!
まとめ
バトニングナイフは、初心者から上級者まで幅広い方に愛用される便利なツール。
この記事では、バトニングの基礎知識からバトニングナイフを選ぶポイント、さらに薪のプロが厳選したおすすめ商品を詳しく紹介しました。
これを読んで、自分にぴったりのバトニングナイフを見つけて快適なアウトドアを楽しみましょう。
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