「薪ストーブの煙突ってなぜ必要なんだろう?」と思ったことはありませんか?
煙突は燃焼のために必要な空気を取り入れる役割があり、薪ストーブに必須です。
煙突を選ぶポイントは下記の通りいくつかあります。
適切に選ばないと、必要な空気を取り入れることができません。
- ポイント①|材質
- ポイント②|立ち上がりの高さ
- ポイント③|横引きの長さ
- ポイント④|曲げ部分の数
- ポイント⑤|構造
薪ストーブを使っていくうちに煙突内に煤がたまってしまい、空気を取り入れにくくなってしまいます。
そのため、下記の手順で定期的に掃除をする必要があります。
- 手順①|道具を準備する
- 手順②|室内側を掃除する
- 手順③|室外側のT曲がり部分を掃除する
- 手順④|室外側のトップ部分を掃除する
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煙突の役割とは
煙突の役割は、上昇気流(下から上へと流れる空気の流れ)を発生させることにより、燃焼のために必要な空気を取り入れることです。
空気は気圧の高いところから低いところに流れていく性質があります。
家の中よりも外のほうが気圧が低いため、煙突で上昇気流が発生するのです。
煙突を選ぶポイント
煙突を選ぶポイントは5つあります。それぞれについて解説します。
- ポイント①|材質
- ポイント②|立ち上がりの高さ
- ポイント③|横引きの長さ
- ポイント④|曲げ部分の数
- ポイント⑤|構造
▼「煙突を含めて薪ストーブ導入にかかる費用を知りたい!」という方は、薪ストーブの価格相場とは|薪ストーブの工事費用も含め解説をご覧ください。
ポイント①|材質
材質はステンレス製が一般的です。
その理由は、鉄製だと煙に含まれる腐食性のある成分により錆びてしまうためです。
ポイント③|横引きの長さ
横引き(地面と平行になる部分)の長さは、上昇気流に悪影響を及ぼさないようにできるだけ短くする必要があります。
ポイント②|立ち上がりの高さ
立ち上がり(地面と垂直になる部分)は、上昇気流を発生させるためには十分な高さが必要です。
外の立ち上がりは横引きの1.5倍必要といわれています。
例えば、横引きが180cmの場合、外の立ち上がりは270cm必要です。
ポイント④|曲げ部分の数
曲げ部分があるほど上昇気流に悪影響を及ぼしてしまうため、できるだけ少なくする必要があります。
具体的には3つ以下が良いです。4つ以上になると排煙がうまくいきません。
ポイント⑤|構造
煙突の構造は、下記の2種類があります。
- シングル煙突
- 二重煙突
種類①|シングル煙突
シングル煙突は筒状の煙突で、煙突内部と外部の温度差が出やすいです。
そのためシングル煙突の場合は煤が溜まりやすく、メンテナンスにも時間がかかりますが、価格は安価で済みます。
種類②|二重煙突
二重煙突は煙が通る内筒とそれより一回り大きい外筒の二重構造になっています。
内筒と外筒の間に断熱材が入っているため、シングル煙突よりも燃焼効率が良いです。
二重煙突はお値段は張りますが、燃焼効率も最適となり、煤の付着を少なく押さえられます。
煙突掃除が必要な理由
煙突掃除が必要な理由は、2つあります。
- 理由①|火災を防ぐため
- 理由②|煙の逆流を防ぐため
理由①|火災を防ぐため
薪ストーブから発生した煙は、煙突内で冷やされることにより煤となり煙突内側に付着します。
煙突掃除をしないとどんどん煤が溜まっていき、その溜まった煤に引火し火災の原因となることがあります。
理由②|煙の逆流を防ぐため
煤が詰まると上昇気流が起きにくくなり、煙が逆流することがあります。
また薪ストーブを使っていない期間に鳥が煙突内に巣を作ることがあり、これも煙が逆流する原因となります。
煙突掃除の手順
煙突掃除の手順は以下の通りです。
自分で掃除をするのが難しい場合は無理をせずに専門業者にお願いしましょう。
- 手順①|道具を準備する
- 手順②|室内側を掃除する
- 手順③|室外側のT曲がり部分を掃除する
- 手順④|室外側のトップ部分を掃除する
手順①|道具を準備する
下記のものを準備しましょう。
手順②|室内側の煙突内部を掃除する
まずは、以下の手順で室内側の煙突内部を掃除していきます。
- 薪ストーブを横に移動する
- もし取り外せる煙突があれば、取り外す
- 煤が落ちてきてもいいように煙突にビニール袋をガムテープで固定する
- ごみ袋の隙間からブラシを入れて上下に動かし、煤を落とす
手順③|室外側の曲がり部分の煙突内部を掃除する
次に、以下の手順で室外側T曲がり部分の煙突内部を掃除していきます。
- 室外側の曲がり部分のふたを開ける
- 煤が落ちてきてもいいように煙突にビニール袋をガムテープで固定する
- ごみ袋の隙間からブラシを入れて上下に動かし、煤を落とす
手順④|室外側のトップ部分を掃除する
最後に、屋根に上がって煙突の外側を掃除します。十分に注意して実施しましょう。
煙突の外側に付着している煤をブラシや雑巾できれいにします。
煙突掃除の最適な頻度
薪ストーブの煙突掃除の最適な頻度は、最低でも1年に1回、春から秋のオフシーズンの間に実施することをおすすめします。
また、冬の間も煤がたまってきたら、こまめに点検・清掃を行うこともよいでしょう。
煙突の設置方法
煙突の設置方法は下記の通りです。
DIYも可能ですが、初心者には難しい作業なので専門業者に頼むことをおすすめします。
- 手順①|壁に穴をあけてめがね石を取り付ける
- 手順②|めがね石に煙突を通して固定する
手順①|壁に穴をあけてめがね石を取り付ける
めがね石とは、壁以上の厚みをもった四角形のセメント素材に煙突径に合わせた穴があるもので、薪ストーブやかまど等の煙突の壁貫通部の断熱材として使用されるものです。
床から180cm以上の位置にめがね石の大きさの穴を壁にあけて、めがね石をはめます。
壁の中には柱や筋交い(鉄筋コンクリート構造の柱の主筋を拘束する囲い筋)があり、それらを切断しないように注意しなくてはいけません。
手順②|めがね石に煙突を通して固定する
煙突は、軒先より15cm以上、天井や壁より45cm以上離して下さい。
煙突が風などに倒されないように煙突用支持金具等で固定します。
煙突の笠の位置は、屋根より60cm以上高い位置につけて下さい。
煙突の設置位置を誤ると、煙で壁が汚れたり、風の影響を受けやすくなり排煙がスムーズに行われません。
まとめ
この記事では、薪ストーブの煙突の基礎知識について解説しました。
煙突は燃焼のために必要な空気を取り入れる役割があり、薪ストーブに必須です。
煙突を選ぶポイントは下記の通りいくつかあります。
適切に選ばないと、必要な空気を取り入れることができません。
- ポイント①|材質
- ポイント②|立ち上がりの高さ
- ポイント③|横引きの長さ
- ポイント④|曲げ部分の数
- ポイント⑤|構造
薪ストーブを使っていくうちに煙突内に煤がたまってしまい、空気を取り入れにくくなってしまいます。
そのため、下記の手順で定期的に掃除をする必要があります。
- 手順①|道具を準備する
- 手順②|室内側を掃除する
- 手順③|室外側のT曲がり部分を掃除する
- 手順④|室外側のトップ部分を掃除する
▼「焚き火や薪ストーブに最適な薪が欲しい」という方におすすめ!
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