薪ストーブや焚き火を楽しむ際、どの薪を選ぶかは燃焼効率や使い勝手に大きく影響します。
選び方を間違えると「思ったより火がもたない」「煙が多くて扱いづらい」といった問題が起こることも。
そこで本記事では、広葉樹と針葉樹の違いを詳しく解説し、広葉樹の薪の種類ごとの特徴を紹介します。
また、薪を選ぶ際のポイントや、品質を維持するための保管方法についても解説するので、適切な薪選びができるようになります。
薪ストーブや焚き火をもっと快適に楽しむために、ぜひ最後までご覧ください。
- 広葉樹と針葉樹の違い
- 広葉樹の薪の種類
- 広葉樹の薪を選ぶポイント
- 薪の品質を維持するためのポイント
▼「焚き火のやり方から知りたい」方は下記をご覧ください。
広葉樹と針葉樹の違いとは?
薪を選ぶ際に重要なのが、広葉樹と針葉樹の違いを理解することです。
それぞれの特性を知ることで、用途に適した薪を選べるようになります。
ここでは、下記の観点から詳しく比較していきます。
- 違い①|火持ち
- 違い②|火力
- 違い③|煙とヤニの量
- 違い④|着火のしやすさ
- 違い⑤|乾燥時間
- 違い⑥|コストと入手しやすさ
違い①|火持ち
広葉樹は密度が高いため、ゆっくりと燃焼し長時間火が持続します。
一方、針葉樹は密度が低いため、燃焼速度が速く短時間で薪が燃え尽きてしまいます。
違い②|火力

広葉樹は密度が高く、重量あたりの発熱量が高いため、長時間にわたって安定した強い火力を生み出します。
対して、針葉樹は燃焼速度が速いものの、一瞬で高温になる特性があります。
違い③|煙とヤニの量

広葉樹は比較的煙が少なく、ヤニも少ないため、薪ストーブの内部や煙突にヤニが付着しにくいというメリットがあります。
一方で、針葉樹はヤニを多く含むため、燃焼時に煙が多く発生し、煙突が詰まりやすくなる可能性があります。
違い④|着火のしやすさ
針葉樹は繊維が柔らかく、ヤニを多く含んでいるため、着火しやすい特徴があります。
対して、広葉樹は密度が高く、水分を含みやすいため、乾燥が不十分だと着火しにくいことがあります。
違い⑤|乾燥時間

広葉樹は密度が高く、水分を多く含んでいるため、十分に乾燥させるのに1年から2年ほどの時間が必要です。
一方、針葉樹は水分が抜けやすく、半年から1年程度で乾燥が完了するため、短期間で薪として使用できます。
違い⑥|コストと入手しやすさ
広葉樹は成長が遅く、伐採後の乾燥にも時間がかかるため、針葉樹に比べて価格が高くなる傾向があります。
針葉樹は成長が早く、比較的安価で手に入るため、コストを抑えたい場合に適しています。
広葉樹の薪の種類5選
広葉樹の薪の種類について、おすすめをご紹介します。
薪を比べる指標として、比重(木の密度)を記載しました。
比重が大きいほど硬く、燃える部分が多いので火持ちが良い薪になります。
①ウメ | ②ナラ | ③クヌギ | ④ケヤキ | ⑤リンゴ | |
---|---|---|---|---|---|
比重 | 0.81 | 0.67 | 0.85 | 0.69 | 0.8 |
火付き | △ | ◯ | △ | ◯ | △ |
火力 | △ | △ | ◯ | △ | △ |
火持ち | ◎ | ◯ | ◎ | ◯ | ◎ |
▼「お得に手に入る広葉樹のおすすめを知りたい」方は下記をご覧ください。
▼「広葉樹の薪が割れなくて困っている」方は下記をご覧ください。
種類①|ウメ

梅は、広葉樹の中でも特に比重(木の密度)が大きいため火持ちします。
梅の比重は、広葉樹の代表ナラの比重の約1.2倍、針葉樹の代表スギの比重の約2倍。
穏やかな優しい炎が長く続くので、眺めているだけで癒やされます!
さらに熾火も長持ちするので、じんわり暖かい時間も満喫できます。
燃焼効率が高く、一般的な広葉樹と比較して灰が少なく片付けが簡単。
そのため、食材に灰がつきにくく料理に使いやすいのも特徴。
比重 | 0.81 |
火付き | △ |
火力 | △ |
火持ち | ◎ |
割りやすさ | △ |
種類②|ナラ

画像引用元: 楽天市場
どんぐりの木であるナラは、薪ストーブや暖炉に適した広葉樹で、火持ちが良く、熱量が高く、煙が少ないのが特徴です。
また、燃焼スピードが遅いため灰の出る量も減り、ストーブに優しい薪です。
大割の薪を使用すると、約2~3時間程度は薪ストーブの適正温度を保つことができます。
燃やしたときには上品で香ばしい香りがし、パチパチと心地よい音が鳴ります。
比重 | 0.67 |
火付き | ◯ |
火力 | △ |
火持ち | ◯ |
割りやすさ | ◯ |
種類③|クヌギ

画像引用元: 楽天市場
クヌギは非常に密度が高く、熾火(おきび)になってからの火力も強いことから「最高級の薪」といわれています。
薪を投入する際に少々重さを感じますが、燃焼時間が長いため薪を継ぎ足す回数を減らすことが可能です。
クワガタが好む樹木としても有名です。
比重 | 0.85 |
火付き | △ |
火力 | ◯ |
火持ち | ◯ |
割りやすさ | △ |
種類④|ケヤキ

画像引用元: 楽天市場
欅(ケヤキ)は、硬く比重が高いため火持ちがよいのが特徴です。
燃焼時間が長いため、薪ストーブや暖炉での使用に最適です。
お香を炊いたような独特の香りがあり、非常に硬いため薪割りにはコツや慣れが必要となります。
比重 | 0.69 |
火付き | ◯ |
火力 | △ |
火持ち | ◯ |
割りやすさ | ◯ |
種類⑤│リンゴ

画像引用元: 楽天市場
リンゴの薪は、密度が高く重いため火持ちが良く、焚き火をゆっくり楽しめます。
また、一般の広葉樹の薪より燃焼温度が高く、煙に甘い香りが伴いむせるような臭いが少ないのが特徴です。
リンゴの薪は、青森県内で消費されることがほとんどで、県外に出回るリンゴ薪は希少です。
比重 | 0.8 |
火付き | △ |
火力 | △ |
火持ち | ◎ |
割りやすさ | △ |
広葉樹の薪の選び方
広葉樹の薪の選び方は下記4点です。
それぞれについて詳しく解説します。
- 選び方①|薪の太さ
- 選び方②|薪の長さ
- 選び方③|薪の乾燥度
選び方①|薪の太さ

細い薪(直径5cm以下)は、燃焼時間は短いですが、空気が取り込みやすいので火付けのときに最適です。
太い薪(直径10cm以上)は、一度火がつくと長時間燃え続けるため、持続的に熱を供給したいときに最適です。
最初から、細い薪と太い薪を購入するか、太い薪だけを買って斧で割りましょう。
- 細い薪(直径5cm以下)
- 火付けのときに
- 太い薪(直径10cm以上)
- 持続的に燃やしたいときに
▼「薪割りのやり方を知りたい」方は下記をご覧ください。
選び方②|薪の長さ
焚き火台や薪ストーブのサイズにおさまる長さで選びましょう。
30~35cmが基本サイズですが、ソロ用の焚き火台を使う場合は長すぎることもあるので注意しましょう。
選び方③|薪の乾燥度

しっかり乾燥された薪を使いましょう。
乾燥していない薪を使うと、水分を蒸発させるためにエネルギーを使ってしまうので燃焼効率が悪く、煙が出たり爆ぜたりする原因になります。
乾燥しているかのチェックポイントは以下です。
- 持ったときにヒンヤリしないか
- 薪同士をたたいたときに軽い音がするか
乾燥が不十分な場合は、焚き火台にたてかけると早く乾燥が進みます。
▼自宅で薪を乾燥させる場合は下記をご覧ください。
薪の品質を維持するポイント
薪の品質を維持するポイントは、以下3つです。
- ポイント①|雨の当たらない場所に置く
- ポイント②|薪同士の空間を空ける
- ポイント③|地面との空間を確保
ポイント①|雨の当たらない場所に置く

雨晒しにし続けると、含水率が下がらず火持ちが悪くなることはもちろん、カビや腐敗の原因になります。
おすすめの場所は、以下3つです。
- 建物の屋根の下に置く
- 軒下やベランダにスペースがあれば活用しましょう。
- 屋根/カバー付きの薪棚に置く
- 様々なサイズの屋根/カバー付き薪棚があるので、薪の量にあわせて選びましょう。
- 見た目が整いおしゃれになります。
- 防水シートを被せて置く
- 農業用ビニールが安く手に入れられるのでおすすめです。
- ビニールが風で飛ばされないように重石を上にのせましょう。
▼「薪の置き場について詳しく知りたい」方は下記をご覧ください。
ポイント②|薪同士の空間を空ける
薪同士を密着させると風通しが悪くなり乾燥が進みにくいです。
並べ方を工夫することで乾燥を早めることができます。
並べ方のパターンは2つあります。
乾燥しやすさ | 積みやすさ | コンパクトさ | |
---|---|---|---|
井桁型 縦横交互 | ◎ | ◯ | △ |
並列型 同じ方向 | △ | ◎ | ◎ |
薪の置き場所ごとの、おすすめの並べ方は以下です。
- 建物の屋根の下:井桁型+並列型
- 両端だけ井桁型にすることで、限られたスペースで崩さずに置けます。
- 屋根/カバー付きの薪棚:並列型
- 一番コンパクトな積み方なので、薪棚の数を最低限に抑えることができます。
- 防水シートの下:井桁型
- 使えるスペースが広いはずなので、最も乾燥しやすい井桁型をおすすめします。
ポイント③|地面との空間を確保
土の上に直接置くと、土の水分に影響されて乾燥が進みにくくなったり、虫を寄せ付けやすくなります。
地面がコンクリートの場合はそのままでも良いですが、土の場合は薪棚を使用しましょう。
薪を地面から15cmほど離すのが理想です。

パレットとは荷物を載せる台のことで、材質は木/プラスチック/金属などがあります。
サイズは1.1m×1.1mが多く、1枚5,000円ほどで買えます。
木製がおすすめです。安く手に入れやすく、腐敗してきたら解体して薪として使えるからです。
薪の置き場所ごとの、おすすめの置き方は以下です。
- 建物の屋根の下に置く場合
- 地面がコンクリートの場合はそのままでも良いですが、土の場合はパレットを敷きましょう。
- 屋根/カバー付きの薪棚におく場合
- 薪棚自体が地面から離れるように設計されているのでそのままで大丈夫です。
- 防水シートの下に置く場合
- 地面がコンクリートならそのままでも良いですが、土の場合はパレットを敷きましょう。
まとめ
薪ストーブや焚き火を楽しむ際、どの薪を選ぶかは燃焼効率や使い勝手に大きく影響します。
選び方を間違えると「思ったより火がもたない」「煙が多くて扱いづらい」といった問題が起こることも。
そこで本記事では、広葉樹と針葉樹の違いを詳しく解説し、広葉樹の薪の種類ごとの特徴を紹介しました。
また、薪を選ぶ際のポイントや、品質を維持するための保管方法についても解説するので、適切な薪選びができるようになります。
薪ストーブや焚き火を快適に楽しみましょう!
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