薪置場をDIYする方法とは|薪のプロが徹底解説

薪の活用法

薪のストックが増えてくると、薪置場を作りたくなりますよね!

ただ、市販の薪棚を購入するとどうしてもコストがかかってしまいます。

そこで、薪置場をDIYする方法を4つご紹介します。

  • 方法①|キットで作る
  • 方法②|パレットと農業用ビニールで作る
  • 方法③|木材で作る
  • 方法④|単管パイプで作る

それぞれの方法を「簡単さ」「おしゃれさ」「コスト」で比較すると以下のようになります。

コストについては目安として参考にしてください!

簡単さ自由度おしゃれさコスト
① キット25,965円
② パレットと農ビ6,000円
③ 木材9,575円
④ 単管パイプ24,920円
この記事でわかること
  • 薪置場とは
  • 薪置場のDIY方法
  • 薪ストーブ自体もDIYできる?
  • 薪ストーブの煙突の設置をDIYする方法

薪置場とは

薪置場とは、薪のストックを置いておく場所のことです。

薪は乾燥度合いによって燃焼効率が大きく変わるので、できるだけ水分が薪に触れないようにする必要があります。

薪置場が満たすべき条件は下記の通りです。

  • 雨があたらないように、屋根の下に並べる
  • 土の水分を吸収しないように、地面から離して並べる

▼薪の乾燥方法の詳しい解説は、薪の乾燥方法で雨晒しは大敵。薪のプロが教える良質な薪を作るための方法。をご覧ください。

薪置場のDIY方法

薪置場は、DIYすることができます

DIYすることで、完成品の薪棚を購入するよりも安くできることはもちろん、薪の量や使えるスペースにあわせて自由に大きさを決めることができます。

おすすめのDIY方法は下記4つです。

それぞれについて、30-40束分の薪を置く場合に必要な材料や作り方について解説していきます。

  • 方法①|キットで作る
  • 方法②|パレットと農業用ビニールで作る
  • 方法③|木材で作る
  • 方法④|単管パイプで作る

それぞれの方法を「簡単さ」「おしゃれさ」「コスト」で比較すると以下のようになります。

コストについては目安として参考にしてください!

簡単さ自由度おしゃれさコスト
① キット25,965円
② パレットと農ビ6,000円
③ 木材9,575円
④ 単管パイプ24,920円

▼「薪棚・薪ラックを購入する場合はどれを選べばいい?」という方は、薪置き場に最適な薪棚・薪ラックのおすすめ5選を薪の専門家が紹介をご覧ください。

方法①|キットで作る



画像引用元: 楽天市場

ファイヤーサイドから販売されている「2×4ログラック」は、薪を支える木材部分(2×4材)を自分でホームセンター等で購入して、商品に含まれるパイプや固定器具と組み合わせて完成させるものです。

2×4材とは

2×4材(ツーバイフォー材)とは、アメリカの建築工法である2×4工法に使用される木材の規格サイズです。

厚さが2インチ(50.8mm)、幅が4インチ(101.6mm)であることからこの名前が付けられました。

乾燥の工程上、実際は厚さが約1.5インチ(38.1mm)、幅が約3.5インチ(88.9mm)で規格化されています。

薪の量や設置場所のスペースにあわせて、木材の長さを自由に決められます。

付属の説明書に組み立て方が詳しく記載されているので、DIY初心者の方でも安心です。

屋根(「ルーフキット」)もオプションとして販売されています。

2×4ログラックのサイズ展開
  • 30cm薪用
    • 高さ固定:16,390円
    • 高さスライド可能:19,250円
  • 40cm薪用
    • 高さ固定:16,390円
    • 高さスライド可能:19,250円

必要な材料は下記の通りです。

外に置くものなので、腐らないように2×4材には防腐剤を塗るのをおすすめします!

材料名単価数量合計
2×4ログラック16,390 – 19,250円116,390 – 19,250円
ルーフキット3000円13,000円
2×4材(130cm)500円24,000円
防腐剤(1L)1,000円11,000円
合計25,965 – 28,825円

必要な道具は下記の通りです。

インパクトドライバーは、ネジ(ビス)締めを自動でおこなえる電動工具のことです。

値段は高いですが、汎用性が高いので購入する価値ありです!

メーカーによって様々な金額があります。

ハケは防腐剤を塗るのに使います。

道具名単価数量合計
インパクトドライバー15,000円115,000円
ハケ100円1100円
合計15,100円

方法②|パレットと農業用ビニールで作る

パレットのうえに薪を並べて、上から農業用ビニールを被せる方法です。

パレットは物流に用いる荷物を載せるための台のことで、農業用ビニールはビニールハウスに用いられているものです。

材料費は安く抑えられて、さらに工具を使うことなく簡単に作れる一方で、パレットのサイズに縛られるため自由度が少なく、薪が崩れやすいのが難点です。

材料名単価数量合計
パレット2,000円24,000円
農業用ビニール2,000円12,000円
合計6,000円

方法②|木材で作る

木材を使って一から自分でDIYする方法です。

作るのは大変ですが自由度がかなり高いので、薪の量やスペースの広さに合わせて好みの薪置場を作る ことができます。

手順は下記の通りです。

それぞれについて解説していきます!

  • 手順①|材料と道具を準備する
  • 手順②|束石を置く
  • 手順③|土台の木材を組む
  • 手順④|防腐剤を塗る
  • 手順⑤|波板を打ち付ける

手順①|材料と道具を準備する

必要な材料は下記の通りです。

材料名単価数量合計
束石400円41,600円
2×4材(130cm)500円84,000円
2×4材(30cm)115円91,035円
波板(130×30cm)1,500円11,500円
コーススレッド 65mm10円28~360円
傘釘10円880円
防腐剤(1L)1,000円11,000円
合計9,575円

波板」とは名前の通り波のような形をした屋根材で、表面を波状にすることで強度を増しており、1平方メートル当たり1kgと非常に軽くて丈夫です。

コーススレッド」は木材に使うねじの名前で、粗く深いネジ山を持っているので一般的な木ねじよりも強力な締結力・高い保持力が特徴です。

傘釘」は波板を固定するのに使うねじの名前で、頭の部分についた傘がついていて雨を通しにくくしています。

必要な道具は下記の通りです。

材料名単価数量合計
インパクトドライバー15,000円115,000円
金槌1,000円11,000円
ハケ100円1100円
合計26,100円

手順②|束石を置く

薪置場が倒れないように、土台として束石(つかいし)を置きます。

手順③|土台の木材を組む

2×4材を、コーススレッド(ねじ)とインパクトドライバーを使って組んでいきます。

手順④|防腐剤を塗る

木材が腐らないように防腐剤を塗ります。

手順⑤|波板を打ち付ける

傘釘とトンカチを使って、波板と2×4材に打ち付けていきます。

インパクトドライバーの先をドリルにして、先に穴を開けておくと楽に打てます。

方法③|単管パイプで作る

単管パイプとは、工事現場でよく用いられる直径が48.6mmの鋼材のことです。

薪置場は木材のイメージが強いですが、単管パイプを使うことで強度がかなり高い薪置場が作れます。

単管パイプ同士の接合も、個人的には木材にネジを打つより簡単だと思っています!

ただ、木材と比べると強度が高い分コストはかかってしまいます

単管パイプで薪置場を作る手順は下記の通りです。

それぞれについて解説していきます!

  • 手順①|材料と道具を準備する
  • 手順②|支柱台を置く
  • 手順③|単管パイプを組む
  • 手順④|単管パイプと2×4材を組む
  • 手順⑤|波板を打ち付ける

手順①|材料と道具を準備する

必要な材料は下記の通りです。

材料名単価数量合計
2×4材(0.5m)115円4460円
単管パイプ(0.5m)500円42,000円
単管パイプ(2m)1,200円1012,000円
支柱台600円42,400円
コーススレッド 65mm10円880円
直交クランプ200円244,800円
垂木クランプ200円81,600円
波板1,500円11,500円
傘釘10円880円
合計24,920円

直交クランプは、直交する単管パイプ同士を固定することができる金属の部品のことです。

インパクトドライバーを使ってネジを閉めることで、しっかり固定できます。

垂木クランプは、単独のクランプにL字型の枠が付いたような形状をしており、枠のねじ穴にビス止めすることで木材を固定できる部品です。

必要な道具は下記の通りです。

材料名単価数量合計
インパクトドライバー15,000円115,000円
金槌1,000円11,000円
合計16,000円

手順②|支柱台を置く

薪置場が倒れないように、土台として束石を置きましょう。

手順③|単管パイプを組む

単管パイプを、直行クランプとインパクトドライバーを使って組んでいきます。

手順④|単管パイプと2×4材を組む

単管パイプに、垂木クランプをインパクトドライバーを使って取り付けます。

垂木クランプの穴にコーススレッドを通して、2×4材をインパクトドライバーで取り付けていきます。

手順⑤|波板を打ち付ける

2×4材に対して、傘釘とトンカチを使って波板を打ち付けていきます。

インパクトドライバーの先をドリルにして、先に穴を開けておくと楽に打てます。

薪ストーブ自体もDIYできる?

キャンプ用の薪ストーブであれば一斗缶を使って作る方法がありますが、自宅用の薪ストーブをDIYで作るはむずかしいです。

プロがこだわって作った薪ストーブを購入しましょう!

▼自宅用薪ストーブの選び方やおすすめは、【薪の専門家が解説】自宅用薪ストーブの選び方とおすすめ5選をご覧ください。

煙突の設置をDIYする方法

自宅用薪ストーブ自体のDIYはむずかしいですが、煙突の設置はDIYできます

手順は下記の通りです。

  • 手順①|壁に穴をあけてめがね石を取り付ける
  • 手順②|めがね石に煙突を通して固定する

▼薪ストーブの煙突の基礎知識については、薪ストーブの煙突の基礎知識|役割や選ぶポイント、掃除手順を薪のプロが解説をご覧ください。

手順①|壁に穴をあけてめがね石を取り付ける

めがね石とは、壁以上の厚みをもった四角形のセメント素材に煙突径に合わせた穴があるもので、薪ストーブやかまど等の煙突の壁貫通部の断熱材として使用されるものです。

床から180cm以上の位置にめがね石の大きさの穴を壁にあけて、めがね石をはめます。

壁の中には柱や筋交い(鉄筋コンクリート構造の柱の主筋を拘束する囲い筋)があり、それらを切断しないように注意しなくてはいけません。

手順②|めがね石に煙突を通して固定する

煙突は、軒先より15cm以上天井や壁より45cm以上離して下さい。

煙突が風などに倒されないように煙突用支持金具等で固定します。

煙突の笠の位置は、屋根より60cm以上高い位置につけて下さい。

煙突の設置位置を誤ると、煙で壁が汚れたり、風の影響を受けやすくなり排煙がスムーズに行われません。

まとめ

この記事では、薪置場をDIYする方法を4つご紹介しました。

  • 方法①|キットで作る
  • 方法②|パレットと農業用ビニールで作る
  • 方法③|木材で作る
  • 方法④|単管パイプで作る

それぞれの方法を「簡単さ」「おしゃれさ」「コスト」で比較すると以下のようになります。

コストについては目安として参考にしてください!

簡単さ自由度おしゃれさコスト
① キット25,965円
② パレットと農ビ6,000円
③ 木材9,575円
④ 単管パイプ24,920円

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